Rambharos Jha

/ 2013/11/22 /

昨日は夕方から名古屋のスクリーン印刷屋にお邪魔した。
といっても仕事ではなく、東京から某著名デザイナーをお呼びして
講演を行ってもらう企画の打ち合わせだ。
スクリーン印刷、圧着、旗屋、オフセット等々、各種印刷関連業者が
雁首揃えての和気藹々とした話し合いだ。
大半が若い経営者で、デザインに携わるのは私だけだったが、
それでも、皆さん新しい物事に敏感な方達で大変刺激がある。

丁度10年前、名古屋デザインセンターが企画する
「Advantage Series」とうものに参加させてもらった。
総勢9組の国内のデザイナーによるエキシビジョンといったところで、
今回お呼びするデザイナーは、当時一緒に出品させて頂いた事がある方だ。
我々が出品した作品は製品化され一部のインテリアショップの店頭にも並んだ。
懐かしい。

講師にあたるデザイナーは当時から既に実績のある方だったが、
デザインに係わる人なら今となっては知らない人のが少ないかも…
企画は12月遂行なので今から楽しみ。











で、打ち合わせに行きがてら立ち寄った本屋で見つけてしまった絵本。
Amazonで買うかどうか迷っていた本だ。
目の前にあれば買っちゃうよね…


Rambharos Jha、ランバロス・ジャーと読むインドの画家が、
ネパールのジャナクプル地方に伝わるインド画の1様式であるミティラー画で
水の生きものを描いた絵本。
ミティラー画は主に宗教画で用いられる手法だ。


全てをスクリーン印刷で行い、用いた紙も手漉きによるもの。
製本工程までハンドメイドされた、工芸品とも言うべき美しい絵本だ。
タッチはもちろんの事、スクリーンならではの発色とインキの質感、匂い、紙の風合い…
どれをとってもため息がでる。


2012年に発刊された「夜の木」と同じチェンナイの工房にて制作された作品である。
因みに「夜の木」は
バッジュ・シャーム、ドゥルガー・バーイー、ラーム・シン・ウルヴェーティの
3名によって作られた作品で、恐らく再版されている。
というのも、再版毎に表紙の絵が変わるらしいのだ。
Amazonとかの商品(在庫なし)の表紙と、
私がもっているものとでは表紙の絵が違うのである。
製版フィルムのないCTP主流の現代ではオフセットでも再版毎の改版は可能だが、
やはりスクリーン印刷ならではだな、と思う。


学生のころは、コピー機のトナーの遮光性を利用して簡易フィルムを作っていた。
白黒の二階調化したコピー紙を灯油で濡らし、透過部分と遮光部分を作るのだ。
正直、スクリーン印刷ならこれでも十分に絵が作れた。
懐かしいな…
今回の打ち合わせ中も、
スクリーン印刷の資材業者である『美濃スクリーン』の話題で盛り上がる。
学生のころ、卒業制作のために通ったな… 車道…


懐古主義ではないが、スクリーン印刷ものはついつい買ってしまう。
久しぶりに刷りたい。

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