マックス・ブルックが書いた小説をブラッド・ピットのPLAN Bが映画化した。
監督はドイツ人のマーク・フォースター。
ハル・ベリー主演の「Chocolate」やジョニー・ディップの「Never Land」が有名。
「Chocolate」も実は好きな映画だったりする。
マックス・ブルックのZombie Survival Guideは有名なジョーク本だが、
続編的に書いたのが「WORLD WAR Z」。
オーラル・ヒストリー的にインタビュー形式で綴られる小説だ。
要するに架空のゾンビ関連事件の当事者にインタビューしてる体の物語。
ゾンビ映画は、お金をかけずに
何かしらのメッセージ性を持たせ表現する手法として昔から盛んだ。
何かしらのメッセージ性を持たせ表現する手法として昔から盛んだ。
ジョージ・A・ロメロのNight of the Living Deadはゾンビ映画の記念碑的作品だったりする。
ツタヤの毎月8本映画が贈られてくるシステムに何年かのっかている為、
しこたま映画を観る機会はあるし、その多くがゾンビ映画だったりもする。
自分で選んでいる訳だが…
近作も、ゾンビとつけば映画館まで脚を運ぶ。ゾンビ映画好きだったりする。
基本的に邦・洋問わず暗い青春映画が好きで、
ゾンビ映画はその延長線上にあると考えている。
「ゾンビ映画が好き」というスタンスも、
大槻ケンヂ的暗い青春臭が漂っていて「自分に酔える」のだ。
TBSラジオの「たまむすび」で映画評論家の町山智浩氏が
この映画を紹介していたので見に行かねば、と思って忘れていた。
町山智浩氏は、ボクにとっての映画選びの一つの指針。
先日、マイケル・ジャクソンの死の真実的なTV番組で
町山智浩氏を観て「WWZ」を思い出した。
で、観てきた。面白い。
金がかかってる分、従来のゾンビ映画とは規模が違うし話もしっかりしている。
町山氏の解説を聞いた上での鑑賞のため、部分的に「ああ、なるほど…」とも思えた。
映画は、先の小説の証言をベースに
元国連職員が解決策探しに翻弄するストーリーとなっている。
兎に角、み〜んなゾンビになるし、
安全であったはずのエリアも直ぐに危機的状態に落ちる。
さっきまで人間がすぐにゾンビ。お父さんもゾンビ、お母さんもゾンビ。
ゾンビの量も半端無い。
内容やあらすじは一見にしかず。なので、DVDとか出たら観て欲しい。
我々日本人は、このての話しや展開にある程度免疫が出来ている。
ゾンビ的ストーリーは映画以外にも沢山ある。
ゾンビ的ストーリーは映画以外にも沢山ある。
感じたのは花沢健吾が描く漫画「アイアムヒーロー」的な匂い。
こう言えば、この映画が面白と感じるかどうかの指針になると思う。
とはいえ日本的インナー臭は無く、どちらかというとハリウッド的アウター臭が漂う。
当然のこと。文化の違いだ。
あと、ゾンビ化をウィルス的な側面から捉えているが、
そうなってくるといつもフラッシュバックするのが村上龍の「ヒュウガウィルス」。
村上龍の小説は映画化されていないものでも何故か映像として記憶している。
「5分後の世界」「愛と幻想のファシズム」…
村上龍はエッセイ以外の文庫化された小説は全て読んだけれども
ほとんど全て「脳内映画」の状態で記憶している。
それが、村上龍の文字による表現力の凄さなのだと思う。
で、映画を観てると後半につれてパッパッと「ヒュウガウィルス」のシーンとダブる。
特に、クライマックスのWHOの研究所でのシーンと
「ヒュウガウィルス」のビックバンでのシーン。
オチもかぶる。と勝手に感じてしまった。
要するに、なかなかに面白い内容なのだ。
因みにYouTubeで町山氏の映画評論も聴ける。ここです。
もうすぐ、ニール・ブロムカンプ監督の「エリジウム」が公開する。
「第9地区」の監督だ。「第9地区」も最高だった。共にゾンビ映画じゃないけど。
これも観たいのだ。