プラティケリウム ビフルカツム。
所謂、コウモリランでビカクシダのこと。
あくまでもシダ植物であり、ランの仲間ではない。
プラティケリウム属は
主に熱帯雨林地域に原生する着生シダで、
ビフルカツムは、国内で流通しやすく容易に手に入りやすい品種の一つ。
オーストラリア・オセアニア地域原産で
比較的寒さや乾燥・直射にも強く育てやすい、とされている。
スポンジ様の構造をもち、生存のための貯水機能と
樹木に抱き着くように着生する支持体となる
貯水葉(別名 外套様)と呼ばれる葉と、
成熟すると全面から伸びて垂れるように生育する
繁殖機能を受け持つ胞子葉の2種類の葉を持ち、
樹木に抱き着いてヘラジカの角のように分岐する。
プラティケリウム属は空気湿度の高い熱帯の疎林に原生し、
原生地の多くでは乾季と雨季があることを栽培のヒントにするとよい、とのこと。
水やりは貯水葉の裏のミズゴケ材に根が広がるので、上から覗いてみて
ミズゴケ表面が乾いていたらたっぷりと与える。
また葉水も好むため、ホースの霧かシャワーモードで丹念に
全体に葉水するとよい。
鬱蒼とした雨林の中で日照を得るために
樹木の高い場所に着生進化した植物のため、陽光と風通しを好む。
年間を通じて明るい場所で管理する。
真夏の直射では葉焼けするので半日陰で管理し、
春秋は屋外で風通しよく過ごさせると葉質も厚くなり成績がよい。
ただし、ずっと濡れたままの状態はNG。
風通しをよくして濡れた状態が長く続かないようにするとよい。
冬季は5℃程度の低温まで耐える。
暖かい室内で最低気温15℃程度が確保できれば
生長を続けますので、それなりに灌水する。
10℃程度の環境では生長がかなり緩慢になるため、
暖かい日を選んでたまに潅水する程度の水やり。
5℃以下になるような場合は水やりをほぼ止め乾燥気味に越冬する。
現在、鉢植えでの栽培とヘゴ付けでの栽培の2パターンを考えている。
苗も2つ購入済み。一方は、デザインされたコンクリート鉢に植えてある。
もう一方は、ヘゴ板がなかなか見つからずポットで待機中。
貯水葉がもう少し成長してから着生させてもいいかなと思っているので、
もしかしたらヘゴ付けは来年に延期するかもしれない。
因みに、購入した苗がビフルカツム種の園芸品種「マジュス」なら
結構大きく迫力のある姿に育つ。
どちらにしろ時間はかかるだろう。