Tillandsia paucifolia

/ 2013/07/16 /




肥料(ひりょう)

肥料が必要かどうかという前に、水と光合成だけで植物の体は作れるか?
ということを考えればよい。
光合成で得られるのは、でんぷん(C、H、O)であることはご存じのとおり。
一方、植物の体を作る細胞、DNAはアミノ酸、たんぱく質で構成される。
それを作ろうと思えば、N、Pは絶対に必要になる。無から有は生み出せないし、
他の元素から錬金術か核融合で作りだすわけにはいかない。

マメ科植物のように根粒菌と共生しているわけでないから、
大気中に多量に含まれるNも固定利用できない。

よって、水と光合成だけで植物の体は作れない。

つまり、肥料は必要ということ。

おそらく自生地では、雨、霧、木の幹を伝わってくる水から
かなりの養分を得ているのだろうと思う。
雨、霧というのは、大気中の、汚染物質も含め窒素化合物等いろいろが含まれているから。

水道水で潅水をするとしたとき、水道水は、「純水」ではないので、
いろいろなものが含まれる。
水道水には「水質基準」というのがあって、一定の水準で、
N(アンモニア態窒素、硝酸態窒素)の濃度が制限されるが、僅かには含まれている。
また、Pは自主基準の形で濃度が制限されるが、
地域にもよるが、意外と多く含まれている。
けれど、植物の体を健やかに育てるほどの量には満たないだろう。

肥料は必要…、問題はどの程度かということだろう。






の用語集の【肥料】に関して述べた一節だ。


園芸ビギナーの私にも非常に解りやすい。
何故、ブロメリア、チランジアの入門書にこのようにはっきり書かないのだろうか。
生物学的にみて、このように書いてくれた方が
煙に巻かれたような説明よりもはっきりと理解できる。
初心者にこそ必要な情報だ。

過去に、バンクシアに何故肥料をあげてはいけないかを
マニアックな園芸店の店主に説明してもらったことがあった。
その際にも、根粒菌の役割やそれらが作り出す要素を
しっかり説明してくれたことにより、
近くに植えることが可能な植物の種類や、それらに与えることが可能な肥料の種類など、
初心者の私でも、自分なりに考えて育成することが、植栽をすることが出来た。


肥料の3要素の窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)の
得意な分野を知って、しっかりと理解するには、ネット検索するれば直ぐにでてくる。
因みに、窒素(N)=葉肥え/リン酸(P)=実肥え/カリ(K)=根肥え。
チランジアは根の部分は育成バロメータであり、
本来の根とは、若干異なる役割を持つ。
恐らく、根肥え=Kは重要視しなくても良い。

もしかすると、早く着生したいな〜なんて時にKが役立つかもしれない。
そんな事を考えながら、液肥を与えてみても、新たな経験につながるかも…




植物を育てるには便利にはなったが、情報が錯綜しているのも事実だと思う。


ぱんさ万歳。




チランジア・パウシフォリア
Tillandsia paucifolia
写真手前
【原産地】合衆国~中米~南米コロンビア、ベネズエラ
この種は、写真の様に横向きなのが、普通の状態。
下手に立てて着けないように。これで、水をジャージャーやるとご機嫌。
暑さを好むので、真夏の高温期に屋外で遮光さえすれば良く育つ。
冬、寒いのは苦手ですので、注意が必要。

Design Labels

 
Copyright © 2010 Cave Graphic LAB, All rights reserved
Design by DZignine. Powered by Blogger